無料でdocker, travisCI, Herokuを使ってwebアプリの開発環境を作成してみた
あとで読む
最初に
Docker Composeを使用してwebアプリを開発する環境を作成していこうと思う。
Rubyが動作するDockerfileを作成する
FROM ruby:2.5
RUN apt-get update && apt-get install -y \
build-essential \
libpq-dev \
nodejs \
postgresql-client \
yarn
WORKDIR /product-register
COPY Gemfile Gemfile.lock /product-register/
RUN bundle install
touch Gemfile Gemfile.lock
を作成する。
Gemfileのみ更新する。
source 'https://rubygems.org'
gem 'rails', '~>5.2'
Docker Composeを使ってコンテナを実行する
上記のコンテナを実行する場合、 docker run -V ~/Desktop/Product_register:/product-register -p 3000:3000 -it 152898587708 bash
このような長いコマンドになる。
毎回これを入力するのは大変なので YAML = YAML ain't markup language
に記述して Docker compose
からコンテナを実行する。
docker-compose.yml を記述する
version: '3'
services:
web:
build: .
# portsは -pの役割
ports:
- '3000:3000'
# volumesは -vの役割
volumes:
- '.:/product-register'
# ttyは -itのtを意味してる
tty: true
# -iを意味してる
stdin_open: true
docker composeのコマンド
# docker build . と同じ
docker-compose build
# docker run imageID と同じイメージがなければbuildも一緒にしてくれる。
docker-compose up
# docker psと同じ
docker-compose ps
# docker exec コンテナIDと同じ
docker-compose exec サービス
# buildしてrun
docker-compose up --build
# stopしてrm
docker-compose down
# コンテナ停止とそのイメージを削除する際に使用する。
docker-compose down --rmi local -v
# コンテナの停止
docker-compose stop
docker composeからコンテナを実行してみる。 -d
は detach
でコンテナを実行したままコンテナから出るという意味になる。なので docker-compose ps
でバックグラウンドでコンテナが起動しているのが確認できると思う。
docker-compose up -d
これで実行したコンテナに入る。
docker-compose exec web bash
ls
# 実行結果
Dockerfile Gemfile Gemfile.lock docker-compose.yml
railsの環境を構築する
dockerfileに RUN bundle install
というコマンドが書かれているので --skip-bundle
でバンドルインストールをスキップする。 docker-compose exec web bash
でコンテナ内に入った後に下記のコマンドを実行する。
rails new . --force --database=postgresql --skip-bundle
そして exit
でコンテナを出た後に再びビルドする。
--build
オプションを付ける事でイメージがあっても強制的に再ビルドする。
docker-compose up --build -d
そして再びコンテナ内に入って rails s -b 0.0.0.0
でrailsサーバを起動する。
http://localhost:3000/
にアクセスするとデータベースの接続エラーが表示される画面が出力される。
rails new
で作成された database.yml
の設定ファイルに追加する。
default: &default
adapter: postgresql
encoding: unicode
# 下記のパスワードまでを追加する
# dbがdocker-compose.ymlのdbコンテナと一致してアクセスする。rubyのコンテナからpostgresのコンテナへ
host: db
user: postgres
port: 5432
password: <%= ENV.fetch("DATABASE_PASSWORD")%>
# For details on connection pooling, see Rails configuration guide
# http://guides.rubyonrails.org/configuring.html#database-pooling
pool: <%= ENV.fetch("RAILS_MAX_THREADS") { 5 } %>
# ...この下にテスト・本番環境の設定がある。
そして docker-compose.yml
にもdbコンテナの 設定を追加する。もしデータベースのコンテナが起動 docker-compose up
出来ない場合は環境変数の箇所にあるコメントアウトを外すと上手くいく。どうしてそうなるかはpostgresについて深掘りする必要がある。dbが起動するとタブが使用出来なくなるので別タブを開いてコンテナに入る docker-compose exec web bash
そして rails g scaffold product name:string price:integer vender:string
でアプリを作成する。そしてアプリの要求するデータベーステーブルを作成する rails db:migrate
ここまで終了したら rails s -b 0.0.0.0
でサーバを起動して http://localhost:3000/products にアクセスするとアプリのページにいける。
version: '3'
volumes:
db-data:
services:
web:
build: .
# portsは -pの役割
ports:
- '3000:3000'
# volumesは -vの役割
volumes:
- '.:/product-register'
# 環境変数に設定される
environment:
- 'DATABASE_PASSWORD=postgres'
# ttyは -itのtを意味してる
tty: true
# -iを意味してる
stdin_open: true
# 先にdbを作成して下さいと指定する。
depends_on:
- db
# webからdbにアクセスできるようになる。
links:
- db
db:
image: postgres
# environment:
# - 'POSTGRES_USER=postgres'
# - 'POSTGRES_PASSWORD=postgres'
# コンテナが削除されてもデータは残るようにローカル側のフォルダに保存するように設定する。
# 下記のようなフォルダパスはなくdocker側でデータが管理される。実際のローカル環境からはアクセス出来ない。
volumes:
- 'db-data:/var/lib/postgresql/data'
rails テスト
テスト機能が元々あり test/controllers/products_controller_test.rb
ここにテストコードが書かれている。下記のコマンドでtestを実行できる。
rails test
TravisCIを使ってテスト環境を構築してみる
最初にGitHubで product-register
というリポジトリを作成して、そこに作成したrailsアプリのコードをあげる。
Travis CI - Test and Deploy with Confidence
のページに行ってそこで GitHubでサインインした後に作成したリポジトリを連携する。
最近よく聞くGithub actionsも同じ類のCIツールだとは知らなかった。
product-register/.travis.yml
を作成する。
sudo: required
services: docker
before_install:
- docker-compose up --build -d
script:
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails db:create
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails db:migrate
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails test
そして、サーバ上でPostgresが起動出来る用に docker-compose.yml
のdbに環境変数 'POSTGRES_HOST_AUTH_METHOD=trust'
を追加する。
version: '3'
volumes:
db-data:
services:
web:
build: .
# portsは -pの役割
ports:
- '3000:3000'
# volumesは -vの役割
volumes:
- '.:/product-register'
# 環境変数に設定される
environment:
- 'DATABASE_PASSWORD=postgres'
# ttyは -itのtを意味してる
tty: true
# -iを意味してる
stdin_open: true
depends_on:
- db
links:
- db
db:
image: postgres
environment:
- 'POSTGRES_HOST_AUTH_METHOD=trust'
# - 'POSTGRES_USER=postgres'
# - 'POSTGRES_PASSWORD=postgres'
volumes:
- 'db-data:/var/lib/postgresql/data'
そして GitHubに変更をpushすると travisCIにデプロイされテストが実行される。問題がなければ下記のように Done. Your build exited with 0
と表示される。
Herokuに本番環境をあげる
herokuのアカウントを作成する。(クレジットカードがいらない。)
ログインしたら
create new app > Create App 作成したら Resources > Heroku Postgres 選択して追加する。
次にrailsにある database.yml
の productionの設定を下記のように変更する。
... テスト環境用の設定
production:
url: <%= ENV['DATABASE_URL'] %>
#
# production:
# <<: *default
# database: product-register_production
# username: product-register
# password: <%= ENV['PRODUCT-REGISTER_DATABASE_PASSWORD'] %>
Dockerfile.prod とすることで本番環境で使用するDockerfileを作成することが出来る。
FROM ruby:2.5
RUN apt-get update && apt-get install -y \
build-essential \
libpq-dev \
nodejs \
postgresql-client \
yarn
WORKDIR /product-register
COPY Gemfile Gemfile.lock ./
RUN bundle install
COPy . .
CMD ["rails", "s"]
そして Herokuに rails特有の環境変数を追加する。 master.key
にある値を https://dashboard.heroku.com/apps/アプリ名/settings > Config Vars に SECRET_KEY_BASE
と入力した valueの項目に貼り付けて addをクリックする。
上記の DATABASE_URL
は Herokuでpostgresを追加した際に Config Varsに追加されるので、それをHerokuにデプロイされたrails側で読み込めるようになっている。そして docker-composeに記述された環境変数は herokuの方で読み込まれる Dockerfile.prod
には記述されてないので 'DATABASE_PASSWORD=postgres'
HerokuとGitHub レポジトリを連携する
https://dashboard.heroku.com/apps/アプリ名/deploy/github > Deploy から GitHub Connectを選択する。そうするとGitHubのアカウントが出るのでそこから連携したいレポジトリを選択する。そして wait for CI to pass deploy
にチェックを入れる。そして Enable Automatic Deploys
をクリックする。
次に .travis.yml
に下記の用コードを追加する。
sudo: required
services: docker
before_install:
- docker-compose up --build -d
- docker login -u "$HEROKU_USERNAME" -p "$HEROKU_API_KEY" registry.heroku.com
script:
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails db:create
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails db:migrate
- docker-compose exec --env 'RAILS_ENV=test' web rails test
deploy:
provider: script
script:
docker build -t registry.heroku.com/$HEROKU_APP_NAME/web -f Dockerfile.prod .;
docker push registry.heroku.com/$HEROKU_APP_NAME/web;
heroku run --app $HEROKU_APP_NAME rails db:migrate;
on:
# masterにマージされた時だけデプロイする。
branch: master
そして、travisCIで環境変数を設定する。 https://travis-ci.com/github/GitHubユーザ名/アプリ名/settings > Environment Variables に HEROKU_USERNAME=_
と HEROKU_API_KEY=heroku authorization token
と HEROKU_APP_NAME=herokuでcreateしたapp名
を入力する。
heroku authorization token
は https://dashboard.heroku.com/account/applications で作成することが出来る。
最後に config/routes.rb
に root 'products#index'
を追加することで herokuがアプリをデプロイしたページにアクセスした際に productsのページがルートページとして表示される。
これで GitHubにコードをpushするとtravisCIでテスト環境(docker-composeでビルドされるrailsのコンテナとpostgresのコンテナ)が走ってエラーがなければheroku(dockerfile.prod railsのみの環境 postgresはherokuのサイトから追加したのでコンテナとして必要ない)に本番環境にビルドされる。
今回の環境での開発フロー
実際の開発フローは Githubで featureブランチを切ってpushするとtravisCIのみが走る、その後プルリクエストを作成してコードがマージされる際にherokuにデプロイされる。
GitHubでの操作は下記の記事にまとめてある。
すぐ業務に就けるようにGitHubで一人チーム開発を体験してみた。
参照
とても分かりやすくおすすめの講座です。 米国AI開発者がゼロから教えるDocker講座
DockerComposeで生成したコンテナ・イメージ・ボリューム・ネットワークを一括削除 | TOMILOG
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